2025年11月2日(日)・3日(祝)の2日間、秋晴れの大宮第二公園にて第三回目の開催となった「大宮第二公園防災秋まつり(大宮公園防災車中泊&キャンプFes.)」。今回の来場者は15,000名を超え、会場は大いに賑わっておりました。

初日のフィナーレは、ひょうたん池をぐるりと囲んでの「防災祈願 手持ち花火」。美しい夕焼け空が星空に変わる頃、参加者が一体となる幻想的な光景が現われました。


私たち株式会社 Symphony Innovations PORTプロジェクト(PORT@RESCUEチーム)は、大宮公園防災車中泊&キャンプFes.実行委員会の一員として、企画運営補佐及び当日のコンテンツ提供まで、全面的に参画いたしました。
単なる「イベント参加」ではなく、「イベント制作」と「防災の専門家」という両輪で関わらせていただいた2日間の様子を、担当者の視点からご報告します。
1. 「知識」を「自分ごと」へ — 開会式基調講話
イベントの幕開けとなる開会式にて、弊社講師である工藤孝志先生が基調講話として登壇いたしました。テーマは「都市防災と被災地内ボランティアについて」。

災害は、教科書の中で起きるのではなく、私たちの生活の延長線上で起こります。
「もし今、ここで災害が起きたら?」
都市部特有のリスクや、実際に被災地へ入ったボランティアの視点から語られる言葉に、多くの来場者様が真剣な眼差しを向けてくださいました。ただ怖がらせるのではなく、「正しく恐れ、正しく備える」ためのマインドセットをお伝えできたと感じています。

2. 「あるもので命を繋ぐ」 — 身近な物を使った手当体験
PORT@RESCUEの真骨頂とも言える体験ブース。今回のテーマは「身近な物を使った手当の体験」です。

災害時、必ずしも救急箱が手元にあるとは限りません。
- 「レジ袋」を使って腕を吊る方法
- 「ハンカチ」を使った傷の手当 など
こうした、“その場にあるもの”で最大限の効果を生む応用的なファーストエイド(応急手当)をお伝えしました。
「これなら家でもすぐに実践できる!」「キャンプ中にも役立つね」といったお声を多くいただき、防災を日常の延長として捉えていただけたことが何よりの収穫です。

さらに、今年度多くのイベント会場で体験の場を展開してきた
- 「ペットボトル」を使用した心肺蘇生法の手順体験
こちらも、小さなお子さんのいらっしゃるご家族から自治医大さいたま医療センター所属のDMATの方へも体験していただきました。

埼玉県マスコットのコバトンも、興味津々で見学しており最後は体験も実施していましたよ!

また、日本赤十字社埼玉県支部 水上安全奉仕団に所属するPORTメンバーが、赤十字社活動紹介ブースも併設運営し、公的支援(公助)と自助の連携についても発信を行いました。
災害時における赤十字の活動や、募金がどのように活用されるのかなど大小のパネルで解説。
日赤埼玉県支部様よりご提供いただいた小冊子を配布し、PRをおこないました。

3. 「安全」をデザインする — 運営管理・救護所
本イベントにおいて、私たちはコンテンツ提供者であると同時に、運営の根幹を支えるスタッフでもありました。

- 救護所の設置・運営
数多くの方が来場し、車中泊やキャンプを行う本イベント。看護師資格や救命士資格を有するメンバーや、日赤埼玉県支部 ナース奉仕団の方へ救護係をお願いしました。万が一の怪我や急病に即座に対応できる体制を構築し、来場者様の安心・安全を裏側から支え、大きな事故もなくイベントを終えることができました。 - 運営管理補佐
安全管理、準備時の課題確認サポートなど、「イベント制作のプロ」としての知見を活用し、トラブルのない円滑な運営に微力ながら協力させていただきました。

担当者レポート:これからの防災フェーズに向けて
今回のイベントで私たちが最も大切にしたかった想い、それは「防災のハードルを下げる」ことです。

「防災訓練」と聞くと、どうしても堅苦しく、義務的なものになりがちです。しかし、今回のような「車中泊・キャンプフェス」という楽しい空間の中に防災の要素を溶け込ませることで、大人も子供も笑顔で、能動的に学ぶ姿が見られました。
“楽しいからこそ、記憶に残る。
記憶に残るからこそ、いざという時に身体が動く!”
私たち Symphony Innovations PORT@RESCUEチーム が目指すのは、「楽しみながら備える(フェーズフリー)」文化の定着です。
救護のプロフェッショナルとして、そしてイベントを創るクリエイターとして。
今後も、「いのちを守る知恵と技術」を、より多くの人に、より届きやすい形でお伝えしていきます。
最後になりますが、ご来場いただいた皆様、そして共催・後援・企画にご尽力いただいた関係各所の皆様に、心より感謝申し上げます。
株式会社 Symphony Innovations PORTプロジェクト(PORT@RESCUE) 一同


【イベント概要】
イベント名:大宮第二公園防災秋まつり
日時:2025年11月2日(日)〜 3日(月・祝)
場所:大宮第二公園 ひょうたん池周辺緑地
主催:大宮公園防災車中泊&キャンプFes.実行委員会/大宮第二公園及び第三公園マネジメントネットワーク
後援:埼玉県/さいたま市/一般社団法人日本RV協会/一般社団法人さいたま市薬剤師会
企画:埼玉県SDGs官民連携プラットフォーム「埼玉の豊かな水とみどりを守り育む」分科会 都市公園の持続可能な利活用と環境保全に関する検討部会/Cheer up RV/カーネル株式会社
